トーキョーのTさんのオーダーフロントフォークの設計、
いろいろ考えますが、すでにヘッドアングルが決まっているフレームの、
トレール値を増やすには、いくら考えてもオフセットを量を少なくするしかない。
これは、もう物理的にそうなので、如何ともしがたい。
っということでTさんとご相談。
トレール値を増やすには、オフセット量をへらすしかなく、
すでに現在フロントセンター値が570mmなので、
これ以上短くすのは得策ではありません。
逆にトレール値は減りますが、オフセットを伸ばせば、
フロントセンター値が増えていくので、
おそらく、このほうが直進性は増す可能性があります、っと。
Tさん、ご快諾、設計は任せるということなので、
オフセットを伸ばすということで再設計をします。
設計をすると、オフセット60mmでフロントセンター値が580mmとなります。
このフロントセンター値580mmというのは、
ボクがフレームを設計するときの基本数値です。
いままで作ってきたフレームで、
小さいサイズのフレームでも、できるだけこの数字は確保するように心がけてきた数字です。
トレール値は48mmとかなり小さくなってしまいますが、
フロントセンターの値がかなりこれをカバーしてくれると思います。
この数字でいくことにします!
この数字をクロモリのフォーククラウンの実寸にに置き換えて、
実際の作業寸法をだしていきます。
すると、クラウンの厚みを8mmプラスしないと設計寸法にならないことがわかりました。
これで、なんとなく作るもののカタチがイメージできてきました。
さっそくそれをお絵かきします。
上の赤い字が現在のアンカーのフォーク寸法。
下の黒い字が、新たに作るフォークの寸法となります。