職人マツナガ通信

2月16日 アンカーナットとりのぞき。

Tさんのバイク修理、まずヘッドのガタとりからです。
状況からみて、ステムキャップを押すネジが、
コラムの中にいるアンカーナットと錆で固着してしまっていると思わる。
なので、ステムキャップのネジをまわしても、アンカーナットがコラムの中で空回りをしてしまっている。
だとすれば、ステムを真下からたたけば抜けるのではないか。
早速やってみると、
抜けた!
出てきたアンカーナットを見て驚いた。
カーボンコラムなのに、打ち込みタイプのアンカーナットがついてた。
そういえば、かなり昔、カーボンフォークが出始めたころ、
カーボンコラムにも、この打ち込みミタイプのものがあったっけ。
さらに驚いたのは、でてきたアンカーナットの状態。
どうしてこういう風にこわれたのか、その状態からは全く想像できない。
相当強い力でステムキャップのネジを引き上げないとこうはならない。
しかも、これだけの力がかかっているのなら、カーボンコラムのほうが壊れてしまうだろうに。
幸いに、カーボンコラムのほうはこわれていなかった。
ステムは抜けたが、さらにコラムの中にアンカーナッの残骸がのこってしまっている。
これを取らなければ。
こちらは、まだアンカーとしての役割を保つべく、しっかりコラムにくっついている。
どうやって、とるか。
とりあえず、ドリリングしてアンカーナットの真ん中にあいている穴を広げていってみる。
っと、エキスパンドして止まっているアンカーナットの固定力が落ちたようで、
スポークの頭で引っかけて、引っ張ると抜けた。
ふ~。
これで、新規のネジタイプのアンカーナットを入れることができる。
アンカーナットをれいて、ステムをセット。
お~、見事に復活。