職人マツナガ通信

6月6日

儀式。
バイクを組み立てるときは、
まずはポジションセットありき、となります。
計測した体型やすでに乗っているバイクからの寸法を、
サドル高、サドル前後、ステム長、ステム-サドル落差をあわせます。
これが確認できた段階で、ワイヤーの長さなどが決められるようになり作業開始となります。
最近のはやりで、シートチューブがサドル直下までのびるタイプは、
一番最初に、サドル高にあわせてここをカットします。
この儀式、何度やっても緊張します。
もしも、万が一、仮に、長さをカットミスしたら取り返しがつかなくなります。
作業としてはそれほど難しくないのですが、100%ミスが許されない作業となります。

カットに関しては、フレームメーカーがソーガイド(カットするための治具)を、
フレームの付属品としてついてきます。
通常はこれを使いのこぎりで切るようですが、
ボクは切り口を綺麗にしたいので、サンダーで切ります。
カットする位置決めは、
何度かはかり方をかえて計算をして、
その数字をフレームに写すときも、
何度か計り直して、徹底的にまちがえがないかを確認します。
一度切りの計算、その数字をうつして、そのままカットという流れで行くと、
自分だと、いつか必ず間違えるという自信(?)がありますから。
今回の儀式のオーナーは北海道のYさん。
作業開始直前でサドルの銘柄がかわり、
危なく切り違えそうになりました。
使うサドルの厚みにより当然カットする寸法もちがってきます。
今回も無事にセットアップ終了。
ポジションチェックでも、ご納得頂ける位置がだせました。
デメタシ、デメタシ。