職人マツナガ通信

7月13日

多々あるサイクルショップにはそれぞれお店が一番売りたいサービスというものがあ
るとおもいます。
価格の安さを売るお店、一緒に遊ぶことを売るお店、品揃えを売るお店、店員さんと
の会話を売るお店、etc。
それぞれのサービスはお店の代表のかたのポリシーに従って決められていると思いま
す。
そして、みなさんそのサービスを売るために懸命の努力をしていると思います。
SBTMも出来る限りいろいろなサービスをしようと努力していますが、何に一番時
間とエネルギーをさいているかといえば技術力ということです。
SBTMを選んで頂いたみなさんに、安心して安全に楽しく自転車に乗ってもらえる
ことが一番のサービスと考えています。
SBTMの考える技術力とは、整備・組立能力はもちろんですが、適正なサイズ選
び、ポジションセット、想像も出来ないようなトラブルへの対処力です。
でも、考えるにこれって自転車屋さんとしての基本中の基本ですね。
これを一番のサービスにするというのは、いわゆるサービスという意味とかけ離れて
しまうかもしれませんが、やはりこれがSBTMの一番のサービスといえると思いま
す。
たくさんあるサイクルショップの中からSBTMを選んで買って頂いたみなさんに、
このサービスをしっかりとご提供できるのが、自分が自転車やのプロとして(職人と
して)一番の仕事と考えます。
ですから、こういうサービスを一番と思って頂けるお客様には大変喜んでいただけま
すが、単に価格だけを気にされる方だとかはミスマッチとなってしまいます。

こんな事を思いながら作業しました。
クロモリ&カーボンバックバイクを買ってもらった筑波大のTくん。
度重なる落車でリアのしプレイスエンドを取付るフレーム本体側にヒビが入ってし
まった。
普通ならフレーム交換となるのですが、メインイベントのインカレも近いし、乗り慣
れたこのバイクで何とか出場したい、費用はかかっても直るものなら直して欲しいと
いうリクエスト。
なんとかこれを乗りたいという本人の心意気をかってとにかく直してみるよというこ
とに。
Tくん ”勝算あるんですか”
”当たり前だろ、最初から負け戦はしないよ、でも70%位かな”
同じ部材は手に入らないので、あるもので対処しなければならない。
アタマの中で何回も何回も作業手順を繰り返し考えて、マイナス要因を消していきま
す。
さて、いざ作業開始。まずはくっついているものをとるのですが、最初のぶった切り
作業はさすがに少し緊張します。
ただし、もう後戻りできないとなればあとはやるしかないので、とにかく不都合がで
たらぶち破る、また出たらぶち破るという繰り返しで、当然予定にはなかった作業を
繰り返して形にしていきます。
ふ~、何とかつかえるようにもどしました。
もうこれダメだよ、新しいのにかえな、といえれば楽なんでしょうね。
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