I塚さんから早速お返事頂きました。
”
職人通信の文面もあり、状況はおおよそ理解しました。
少しだけ時間ください。明日28日午前で会社が休みになるので、今のフレームや
ら雑誌の自転車をながめてイメージしてみて、遅くとも29日中には回答します。
様々な苦労があることを理解せずにいうのはひんしゅくかいそうですが、フレー
ム設計っておもしろそうですね。もうし遅れましたが、私は超音波診断装置とい
う医用機器のハードウエア開発に携わっていますが、このようないい意味であい
まいというか、官能的というか、美的センスというか、そういう要素が入り込む
余地はほとんどありません。
”
I塚さんへのお返事にも書いたのですが、
ボクの仕事のおもしろいのは設計から製作まで一人でやれるとこうことでしょうか。
ですからよりオーナーのお好みを実現出来るのだと思います。
注文を受ける人、設計をする人、製作をする人がそれぞれ違うと伝言ゲームじゃない
ですがオーナーのお好みのニュアンスが最初とちょっと違ってきてしまいがちですよ
ね。
ですから、ボクの仕事は溶接やさんでもないし設計者でもなく、自転車製作者なんだ
と自覚しています。
美的センスということですぐにアタマに浮かぶのは、イタリアの工房で仕事をしたと
きに、いかに自分に美的センスがないかと育った環境が違うかを思い知らされまし
た。
以前にも書いたことがあるのですが、
一緒に仕事をしていた20代のイタリアにいちゃんに、「東京の街って美しい」とい
う質問をうけました。
本人曰く、ミラノの街は最近落書きなどが多く美しくなくなってきていると嘆いてい
ました。
自分が20代のころ自分の住んでいる街が美しいかなんて思いもよらなかったです。
ものの判断をするとき、利便性ではなくまず美しいか美しくないか、なんて考える思
考回路はまずもって生まれてこれていないです。
I塚さんの仰るとおり美的センスというのもフレーム製作に必要だとある時気づいて
自分なりにデザイン関係の本を読んだ時期もありました。
ボクのぼんくらセンスを磨くために今でも勉強が必要と思うのですが最近はそういう
関係の本までたどり着いていません。
勉強は続きます。