職人マツナガ通信

1月23日

カッティング。
Oさんのフレーム、お次はチューブのカッティングとなります。
必要な長さにカットして、チューブとチューブのつなぎ合わせがスムーズになるように、
フライス盤を使って、ミーリングをします。
このエアロチューブ、翼断面状エアロ形状になっていますが、
ダブルバテット加工品です!
ダブルバテットいうのは、チューブの両端が肉厚になっていて、
真ん中は肉薄になっているます。
これは、フレームにかかる応力からこうなったもので。
力のかかるところは肉厚に、かからないところは薄肉にという高級仕様です。
こういう肉厚が変化しているものを、変形させるのはやっかいなのですが、
キッチリと翼断面状になっています。
さすがニッポンの技術!!
チューブをカットするときに注意しなければならないことがあります。
チューブを図面の長さにカットするのですが、カットする側が決まっています。
カットしない側は、肉厚部分が必要十分な長さで、
カットする側は、肉厚部分が長くできています。
果て、その割合はどれくらいだったかな、と考えていたら。
はた、と思いだした。
たしか,このチューブのスペック表みたいなものがあったはず。
そうして、資料袋をがさごそ探すと、あった、あった、チューブのスペック表。
このチューブを手に入れて、もう三十年近くたっています。
やるじゃないか、オレのノウミソ!
ということで、無事に各チューブ必要寸法にカット、ミーリングできました。

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