職人マツナガ通信

10月4日

ここのところ、製作シゴト以外の事におわれていて、
なかなかココロここにあらず、という感じで落ち着きません。
やはり、手を動かすシゴトしていないと、
シゴトをしている気がしなくて、
気ばかりが焦ってしまいます。
でも、まあ、製作以外のおシゴトも、
製作シゴトをやっていくためにやらなければならい事なのでしかたないですね。

トリプルギャの卒業。
今日ご夫妻でサイクリングを楽しんでいらっしゃるお二人が見えて、
ご主人のコンパクトクランクを、
奥様が使えるように組み替えのおシゴトをいただきました。
奥様のトリプル、インナーの30tは絶対ほしいが、
アウターの52tは殆ど無用の長物。
なんとかコンパクトクランクのダブルで使えないかと言うことで、
いろいろ考えました。
現行のローギャは、30×29で、これは絶対必要とのこと。
これを元に計算すると、コンパクトでは34×32になる。
さらに、最近手に入ったアウターの46tを使えば、
フロント 46×34,
リア、15~32、という組み合わせが可能。
おそらくこれが使えれば、
トリプルの時の30段ギャでつかっていたときよりも、
数段に使えるギャがふえるはず。
イレギュラーな組み合わせの連続ですが、
きっと、オーナーにとっては快適なはず。
なんとか、お気に召すように組み上げます。
もうそろそそ、メーカーのお仕着せの道具にカラダをあわせるのではなく、
カラダに道具をあわせることが、
マジョリティーになってもいいじゃないでしょうかね。

イタリア就職記 (44)

ミラノショーでのドジ話をひとつ。
ボクがブースに立っている時、
日本からの知人がやってきて、
彼がショーを見て回っている間、
彼の荷物(ディパック)をあずることになりました。
イタリアはこそ泥が多いとさんざんいわれていたので、
ぼくなりにブースの奥の方へ荷物をおいたつもりだったのですが。
しばらくして、フッと荷物をみると、ないではないか!
彼が帰ってきた様子もないし、これはやられたかと思い、
思い返してみると、
少し前に、何語を喋っているか分からない人にはなしかけられて、
ボクが対応している間に、別の奴が持ち去ったらしい、
なんてこった。
急いで彼を構内放送で呼び戻し、
あやまると、なんとその荷物にはパスポートが入っていたとのこと。
それからが大変で、
警察に被害届をだしにいって、
日本大使館へパスポートの再発行を依頼しにいったり、と。
幸いにして、バックはすぐに会場内のゴミ箱からみつかりました。
とられてものも、現金とパスポートだけだったので、
完全にプロの仕業のようでした。
後日談がありまして、このパスポート、
数年後に東南アジアのとんでもないところで偽造パスポートとして、
みつかりました。
ご本人にはホントに申し訳ないことをしたと思いましたが、
また、別な意味で貴重な体験をしました。