職人マツナガ通信

1月13日

穴づまり。
毎年この時期、島根県の国体選手Hさんからバイクのレストアの依頼をお受けします。

今回もロード、ピストフルレストアです。
このレストアで、一年手をいるれることなく快適に乗っていだけるよう作業します。
ブレーキケーブル交換時に、またもや珍しい現象発覚。
リアブレーキアーチのアジャストボルトのインナーケーブル穴が詰まっていました。
インナーワイヤーを通そうとすると、何か抵抗があり引っかかります。
このままですと、ブレーキキング時あまりよろしくないので、
バラして細い針金で穴の中の内壁をこそぎとるようにつついてみました。
何かわかりませんが、結晶化したようなものがでてきました。
フロントブレーキなら、汗がおちてその塩分が結晶化して固まることがありますが、
リアブレーキなので原因がよくわかりません。
こんな感じで、修理作業には、なんでそうなったのか、
ということがわからない現象が間々あります。
今回のケーブル交換も、基本作業ですめばそれほど時間のかかる作業ではないのですが、

想定外の発覚で予定通りには終わりません。
ボクの経験では、自転車修理の大半が予定通りにはいかない、
なんでこうなるの、という事象がはるかに多いです。
作業の基本中の基本はマニュアルですが、
マニュアル知識だけではやはり事たりません。
とにかくいろいろな事象にぶちあたり経験をつむしかないんですね。
ほんとに、めげる事象にぶち当たりますが、
それをクリアできると、またひとつ自分のキャリアが増えたと自信が増えます。
自分なども何千回めげてきたことか。