職人マツナガ通信

2月3日

金時むすめ。
二・三日前の新聞に箱根の金時山頂上にある茶屋が紹介されていました。
おばあさんの画像がのっていて、
それを見て、思わず、えっ、っと何度も見直してしまいました。
ボクが三十年くらい前、シクロクロスバイクで林道ツーリングに夢中になっているときに、
バイクを担いで登った時にあった、おばさんではありませんか。
自分の記憶では、その当時で結構なお年とお見受けしたので、まだご健在とはビックリ。


でも現在八十才ということは、当時五十才、今の自分より若いではないですか、
大変失礼しました、という感じです。
二十代の自分には、すごい大人に見えたのでしょうね。
このおばあさんは、十代の頃よりこの茶屋をまかされ、
今でも、金時むすめとして看板娘をやっているとのとでした。
長い看板娘生活では、長嶋茂雄選手がきたり、天皇陛下も来られたことがあったそうです。
その中の一人に自分もいるのかと思うと感慨深いです。
すばらしいことですね、生涯現役でやられていることは。
そのツーリングの思いでは、金時むすめさんとの出会いとは別に残っています。
頂上付近は林道という感じてはなく、完全に登山道になっていて、
垂直に登るような岩があり、そこには補助用にチェーンが打ち付けられてありました。


ここから先にはいけないかと断念をしかけたのですが、前後輪をはずして、
それぞを担ぎあげることでクリア、同じ道を三往復したんですね。
また、頂上付近の尾根道をいくと、風の通り道になっているところがあり、
普通に立って歩いていると、吹き飛ばされてしまうくらいの風です。
仕方がないので、自分は地面を這うようにして、
自転車も横倒しにして地面を引きずって横断をしました。
今考えると結構無茶をしていたようです。
林道ツーリングへの想いは、
中学生の時に、夢中になって読んだ、
新田次郎氏の小説「孤高の人」の影響がでかいんだと思います。
主人公が単独行でいろいろな山を登っていく。
一人でどこへでも乗り込んでいってしまう、というクセもこの本の影響かもしれませんね。
また、いきたいなぁ、林道ツーリング。