職人マツナガ通信

2001年 12月12日

いってきました、フレームつくりのための機械探しに東京へ。

つくばセンターからいつもの高速バスで。

このバス結構好きなんですよね、絶対座れるので、ボーっとしたり、ちょっと食べたり、好きな本読んだり、ちょっとした旅行気分を味わえるんです。

ただ、唯一の難点は首都高速が混むと時間がかかることですかね、ちなみに今日は1時間40分位(上野まで、上野でも下車できます)、流れていると1時間ちょっとでいけます。

めざすは、明治通りの西日暮里近辺。

この辺りは合羽橋の道具屋街があるように、中古機械屋さんがたくさんある街なのです。

またこの近辺は、ボクがアマンダスポーツでフレームビルダーの修業時代、9年くらい過ごした思いでの地でもあるのです。

機械探しとは別途に、思いでの街並みをみられることも楽しみにいって来ました。

ボクがよく買い物をしていたスーパーは健在でした。

それはさておき、まずはこの界隈にあるボクの師匠である千葉洋三氏のアマンダスポーツに挨拶に行って、近辺の情報を仕入れました。昨今のご時世で中古機械屋さんも大分店じまいをしてしまったようです。

千葉洋三氏は、ボクが21才の時、選手の道を諦めてフレーム作り職人の道を選んだとき、自分なりに、このヒトのもとで是非勉強させてもらいたいと思った唯一のヒトでした。

なんとか千葉氏ものとで仕事を覚えたいと切望していたので、最初はアポなし(多分用件をはなしたらその時点で断られると思ったので)突撃で、無給でいいから、雇って(雇うとは言わないか?)もらえないかと直談判しにいったのでしたね。

その後何とか潜り込むことができ、結局9年間位仕事をさせてもらいました。

今思うと、よくボクみたいな人間をを(今思うと若気の至りで結構生意気なことを言っていたと思うんですよね)雇っていてくれていなたなと感謝しきりです。

千葉さんからは、モノ作りはもとより多くのことを勉強させてもらいました。

今でももちろん尊敬していて、絶対到達できないだろうボクの目標です。

でも、ボクは人生の中でこういう尊敬できるヒトと出会えたことが、すごくシアワセなことだと感じてます。

今日はなんと千葉さんがつくったパンを頂きました!

千葉さんがつくった自転車を持っているヒトはたくさんいると思いますが、自ら作ったパンを食したしたヒトはすくないでしょう、ヤッリ~。

ボクも負けずに、はよ、畑はじめなければ。

 

さて、本題の機械ですが、ちょっと専門的になりますが、探している機械が旋盤とフライス盤なのです。

フライス盤は特に最近ではあまり使われていない横型とうやつです。

フライスは数ある機械屋さんをまわってもなかなかありませんでした。

あきらめかけた時、昔からの土間つくりのふるそ~な機械屋さんをのぞくと、なんと横フライスがたくさんならんでるはありませんか!さすが、中古機街!

早速入っていくと、お~だいじょうぶかい、というおじいさん(失礼!)がでてきた。

最初は(おそらくボクが機械を使うような人間にみえなかったのでしょう)ホントにダイジョブかい、という対応でしたが。

こちらも結構専門的な話を出していったら、みるみる血の気がよみがっえってくる感じでレスポンスがよくなってきました。

結局、これ一発で即決してしまいました。

このおじいさんに職人の粋を感じたので、買い物した後すごくいい気分でした。

最近はこういう買い物の快感を感じさせてくれる店がないので、淋しい限りです。

世が世だらしょうがないのでしょうが、値段の安さと引き替えにこの快感をなくしてしまった気がしてなりません。

この快感をもとめるなら、買い手の方も野暮をいってはいけませんよね、野暮を。

てな訳で、フライスは手に入れることができました、デメタシ、デメタシ。

旋盤はいいものが見つからないので、もう少し探して見ることにします。

フレームご注文のみなさん、申し訳ありません、もう少しお待ち下さい。

はやく、モノつくりできる環境整えて、腕をふるいたいです。

環境が整えば自転車に関するほとんどの事ができると思います。

ボクの能力の許す限りいろんな事に対応していきたいと思います、お互いに気持ちよく物事すすめるのに野暮は言いっこなしでいきたいですね。

 

折角東京にでたので、本屋に寄ったり、美術館いったり、東京勤めの友達と飲もうかと、楽しい考えをしてましたが、結局、電池切れ(疲れてしまって、なさけね~)で会えなく退散となりました。

とういうわけで早々(といってもつくばに着いたのは7時)帰ってきて、自宅で生カキとパン(千葉さんの)と赤ワイン(牛久ワイン)飲みながらこれ書いてます。

やっぱり、冬はビールよりワインだな。

いつもこれくらい書く余裕があったらいいな~。