職人マツナガ通信

5月27日

ホィール組。
昔、ボクがガキの頃、リム、スポーク、ハブとバラバラの状態から、
ホィールに組立られれば自転車屋として一人前、
みたいなことを聞いてました。
昔は完組ホィールというものは存在しなかったので、
自転車屋さんは、ホィール組ができて当たり前だったんですね。

ホィール組は、リムの重量や形状、
スポークの太さや素材、
の組み合わせで、強さの違うものが作れるので、
フレーム製作と似ています。

今回のホィールは、プロMを駆るYさん。
決戦ホィールはすでにカーボンのものをもっているので、
普段履きでき、かつ、群馬CSCの様なコースに使えるチューブラーホィール、というご希望。
かなり軽量リムをご希望されたのですが、
用途、体型を考慮して、マヴィックのリフレックス(360g)の32Hをおすすめしまいた。
スポークも、普段履きにもということなのでステンレス14番プレーンに。
組方もスタンダードな6本取りという組み合わせに。
スポークテンションは、通常より少し高めに組みました。
プロMがギンギンにかたいフレームなので、それを少し緩和するホィールということもリクエストの一つでしたので、
こちらも実現できていると思います。
ボクの組み上げたホィールには、組み上げ年月とオーナーの名前が張られます。
この組み上げ年月を元に、何かあったときは対処を考えます。
スポークは1平方ミリメートル100kg近い引っ張りがかかっているので、
使わないでただ置いておいても金属疲労します。
その時の目安にもします。
さて、乗って頂いてどんな感想いただけますか。
オーナーにあわせて自分が作れるって、ほんとに楽しい仕事ですね。