職人マツナガ通信

12月13日

差し替え。
折れてしまったリアエンドの差し替え作業です。
まずは、折れてしまった物を抜くところからです。
シートステー、チェーンステー2点でとまっているので、
まず真名からぶった切って、それぞれから抜けるようにします。
切断できたら、バーナーでロー付(溶接)けしてある分のローを溶かすように加熱していきます。
はじめから、ローづけ部分を加熱してしまうと、オーバーヒートにしてしまうので、
抜き捨てる部分から加熱して、できるだけ本体には加熱しないようにします。
クロモリ(クロームモリブデン鋼)の優秀なところこは、
この900度くらいまでなら何度加熱しても、加熱劣化を起こしにくいというところです。
なので、このように再ロー付けしても、最初と変わりなく使いはじめることができます。

残って苛エンドを取り去ることができたら、
加熱酸化したものを綺麗にして、
シートステー、チェーンステチューブ内部にのこっているロー材(溶接棒)をヤスリで削ってとります。
付け替えるエンドですが、全く同じ物は手に入らないので、
ストックボックスから、廃盤となってしまった同型のシマノ製のものを探しました。
昔は、シマノさんもこういうフレーム小物をつくってくれていたんですね。
さすが日本製で、鍛造でとてもいいものでした。
とりあえず、エンドがフレームにマッチするかを差し込んで確認します。
OKならば、治具にのせて、左にあわせた正確な位置だしをしてロー付けとなります。