職人マツナガ通信

10月9日

カラーが決まりました。
50歳アニバーサリー号、ヒラモトさんのフレームカラーが決まりました。
ボクに任せるということで、いろいろ考えて、フレームのテーマがベーシックということでしたので、ホワイトにシルバーマークのご提案をしました。
いつの時代もホワイトというカラーは定番中の定番ですよね。
ヒラモトさんにも了解をもらいほぼこれに決まりかけた時、
フッと、頭の中に”メルクスオレンジ”がひらめきました。
いまはベルギーで”メルクス”ブランドの社長をつとめる、元名選手エディ・メルクスが’60~70年代現役時でもっとも強かったときに使用していたバイクのカラーです。
ボクが中学生の時には、すでにその勢いは衰えていましたが、そのオレンジ色のバイクのカッコよさといったら、それはもうシビレました。
当時はデローザがそのバイクを作っており、たしかレプリカモデルも少し日本に入っていた記憶があります。
そのバイクがサイクルスポーツ誌で紹介されて、ほしくて、ほしくて、ほしくて、ほしくて、ほしくてたまらず、
親父に、ずっとこずかいらないから買ってくれとたのみましたが、一蹴、”なにたわけたこと言ってんだ”でおわりました。
そうですね、たしか当時の価格で20万以上していたとおもいます。
それでも、そのオレンジはあきらめきれず、
当時のサイクルスポーツ誌に載っていた”フレームの再塗装を自分でやってみよう”みたいな記事を参考に自分の安いドロップハンドルの自転車を、剥離して、オレンジ色のスプレー買ってきて、メルクスもどきオレンジに塗装しました。
(話はそれますが、最近の雑誌はもの紹介ばかりでこういう自分でになかやってみよういう記事がなくなりましたね、当然雑誌スタッフも実際にチャレンジして記事を書いてくれるので結構役立ちおもしろかったな)
オリジナルにはほど遠い仕上げでしたが、自分としてとてもとてもうれしくて、得意になって乗っていた思い出があります。
ヒラモトさんもボクと同世代、もしや、ボクと同じ思いれがあるかもしれないと、ほとんど決まりかけたホワイトをやめてこのオレンジにしませんかと再提案しました。
ヒラモトさんはメルクスに関してはそれほど思い入れはなかったようですが、オレンジというカラーが気にいってもらえたようで、これで決まり。
ダウンチューブに胴抜きも指定してレトロ調に。
組み上げもここで紹介しますのでお楽しみに。