職人マツナガ通信

3月12日

Tさん、ラグパート作り。
いつものように、クロモリのラグパートの削りだし作業です。
今回このラグパートにおいてスペシャルオファーがありました。
ラグの先を斜めにカット、昔のイタリアンカットラグ風にしてほしいというリクエストです。
イタリアのミラノショーに出展したときにやった加工です。昔はこのカタチを標準でつくっていたのですが、多少重くなるのと装飾だけの問題で機能には関係ないのでコストを落とすためにやめてしまった加工です。
作業を始める前に、あれ、どういう手順でつくったかなと思い出し作業。
単純なカタチなのですが、削っていく順番を間違えると結構やっかいになったりします。

しばし、アタマのなかで作業手順を何通りかやってみる。
以前に書いた寸法図を引っ張り出し、結局今までと同じ手順でいいことがわかり作業開始。
まずは、元管をTさんにあわせて肉厚を削り落とします。
体重、乗り方を考慮して0.8mm厚に旋盤で削りおとします。
長さを必要十分な長さにカット。
次にチューブの突き合わせ部をフライス盤でカット。
そして、追加加工の斜めカット。
ひとつひとつ接着寸法を確認しながら削る角度をきめてマジックでラインを引きます。

フライス盤のメタルソーでカットしますが、すべて機械でカットしきれないのであとは鉄のこで切って仕上げます。
さて、できました。
この斜めに並べたラグをみて、ひらめきました。
二十数年前にはやった、ホンダのシティというクルマのCMです。
「ホンダホンダホンダホンダ♪」という軽快な音楽とともに、
数人の男の人たちがムカデのように連なって背をそり返して歩く画像のCMです。
その連なって歩いている姿にとてもているな~っと。
ボクと同世代の人なら、わかってくれるかな~。

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