職人マツナガ通信

3月9日

昨日の続きで、
フォークの仕上げ作業であたふた。
今回はストレートフォークなので、
ベンド(曲げ)加工はしない。
オーバーサイズ用の治具はないので、
ある工具をあれこれ利用して、
芯取り、最終しあげをやる。
治具をつくりながらやるような作業なので、
通常より手間取ってしまう。
なんとか、本日オーナーの指定の、
"KRAFT”のパルメザンチーズグリーンで、
塗装やさんへ無事発送完了、
ホッ。

フォークと作っていると、
思い出すことがあります。
イタリアの工房で仕事をしている時、
フォークを作るシゴトを任されて、
日本で作っていたように、
作り出したら、雇用主のイタリア人のフレーム職人が、
血相を変えてボクの作業を止めました。
ボクが日本で作業していた時、
フォークブレード(鞘)を曲げる時は、
加熱をして金属がのびやすくするようにしてやっていました。
これはちゃんと科学的なセオリーに則っているのですが、
イタリアの職人には分からなかったようです。
クロモリが出始めた頃は、
そのなかに配合される炭素量の関係で、
できるだけ熱をかけずに作業をするのを、
よしとしていました。
しかし、現在市販されている、
溶接用クロモリ材は、ある程度の温度をこえなければ、
何度も加熱しても強度は落ちることはなくなっているのですね。
ボクが、熱を入れようとして、
それを止められた時、イタリアの職人は、
この何も知らないニッポンジンが、という感じがありありでした。
ボクも、相手がなぜ止めたのかは、
よく分かりましたが、
イタリア語でる説明するのがめんどくさいし、
イタリアにはイタリアのイタリアのやり方があるんだろうからと、
相手のいうとおり、
何も知らないふりして作業をしました。
でも、この後レースのないニッポンの職人も、
ちゃんと、原理をみすえてものつくりしているんだということを、
目の前で証明してあげましたけどね。
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アサダ監督通信

TEAM BRIDGESTONE ANCHOR  TT-3
RACING REPORT FROM EUROPE
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発信者 浅田 顕

クロアチアで好スタート
大会名 : TROPHY POREC
クラス : 1.5
日時 : 3月6日
場所 : クロアチア西部イストラ
距離 : 132㎞

成績
1位 マテイ・スターレ(スロベニア)PERUTNINA PTUJ 2:51:00
・・・4位 福島晋一、7位田代恭崇 同タイム
11位 水谷壮宏+31秒 ・・・福島康司、田代、渋谷、宮崎、井上、佐野は集団ゴー


コメント
緩い丘陵地帯での周回コース。集団ゴールスプリントが予測されたがチームも積極的
に動き終盤9名のエスケープが決まる。ゴールではPERUTNINA PTUJ(スロベニアTT-
3)の連携でスターレがスプリントを制した。チームは開幕から11点のポイントを更
新した。 


無謀な挑戦は実らず
大会名 : TOUR DE LAC MAGGIORE
クラス : 1.5
日時 : 3月7日
場所 : スイス・ブリサーゴ
距離 : 174㎞

成績
1位 マルスイツ・ウィセアック(ポーランド)NIPPO CORPORATION
・・・チームメンバーは30位以下でゴール

コメント
クロアチアから翌朝のスタートのためにスイスへ600kmの移動。睡眠不足のなかポイ
ント獲得のためスタートした。福島が序盤から4名でラスト20kmまで逃げるが後続に
吸収、控える田代も勝負どころでは先頭に上がることが出来きなかった。

次回のレース
3月11-14日ヤドランスカ・マギストラーラ(クロアチア)UCI-2.5