職人マツナガ通信

3月18日

本日も賄いメシの製作。
注文の多い小料理屋で、
いつもの下ごしらえの倍の手間が。
ラグの先端をイタリアンカットラグ風に斜めにカットしたり、
チューブの先端が0.3mm厚くらになるまで、
テーパーにそぎおとしたり。
でも、まさに、これぞ、
オーダーメードというモノですね。
このフレームなぜ左チェーンステーだけクロモリにしたかというと、
70kg近い体重とギシギシ踏むスーさんのペダリングに、
十分反応してくれるカーボンチェーンステー材が手に入らないからです。
イマワノさんのように体重55kg、ロングライド指向、クルクルペダリング、
でしたら十分なカーボン材はあるのですが。

違いを楽しむ、ってことも
オーダーのものの楽しみの一つだと思います。
違いを楽しむって、
どんなことかを説明するのが難しいので、
オーナーから頂いたメールを紹介させてもらいます。
このオーナーはレースなどでるわけでもなく、
日々ご自身のスタイルのファンライドを楽しんでいる方です。
ボクのつくたったものをトップレベルの選手が好評価してくれるのはうれしいです
が、
それだけで満足していては、
オーダーメードバイクとしてはだめですよね。
自転車って道具なんだから、
どんなオーナーにもマッチしたのをつくってこそ、
なんぼのものでしょうから。

”新車感想、遅くなりました。
実はまだ走り込んでいなくて、距離がちょっとしかない通勤と
たまに遠出買い物に走る程度なのですが、
いやはや凄いものを購入したもんだ、という想いが
乗るたびにこみ上げてきます。

うまく表現できないのですが、「す~っと前に出る」んですね。
あと「かちっと走る」というんでしょうか。
特に、緩やかな坂で「前に伸びる」ような、走っていて心地よい感触を得ます。
今までのアンカーにたまに乗ると、アンカーが「もたっと」感じます。
走る為の無駄が少ないという印象。

良い意味で「速さを体感できない」点も、今まで未体験の感触です。
フト気付くと、今までより5~10㌔速く走っています
(まあ速くなったと言っても30~40㌔程度の走りですけど・・・)。
一般道を自動車と併走していても不安感が全くありません。
恐らく私は「どれだけ踏んでいるか」を基準に速度を体感していたようで、
そういう意味では、効率よく「力」を「速さ」に変換できているようです。
逆に、早速 交差点 でちょっと危ない目にあったり。
早く速度感覚を修正しないとあぶないですね。


いや、でも問題が無いとも言えません。
まずは、自転車に自分の体がついていかないんですね。
速さは体感しないのですが、走っている速さなりに
体力は確実に消耗しているようで、筋肉痛が・・・
乗車姿勢も変わり、モモの裏・ふくらはぎにわたる筋肉が
酷使されているようです。
アンカーに比べると、クランクを回しやすく感じましたけど、
結局いままでは「踏むだけペダリング」になっていたのでしょうね。”

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