職人マツナガ通信

9月16日

ハンドサイクル。
以前ここに書いた、手で漕ぐハンドサイクルのMさんから連絡が入る。

「・クランク側のギアをアウターをはずして、ミドルをアウターに、
 ローをミドルに、ローに24Tを入れていただけないでしょうか?

・ディレーラの調子がすこぶる悪く音が大きくまた、こいでいるときの負荷が
 大きくなっているのでディレーラ交換等でも良いので調整をお願いでき
 ませんでしょうか?」

というリクエスト。
フロントギャは前回、52x39の特性ダブルハンドルクランクを、
強引に、52x46x39というトリプルにかえたんですね。
そのローギヤを24Tにかえたというリクエスト。
この特性のハンドルクランクのPCDは130。
これはどうやってもインナー39T以下はとりつかない。
はて、ここで思案、思案。
もともとダブルギャ用のものを、トリプルとして使うの自体がイレギュラー。
さらに、そこに24Tとつけたいと・・・・・・・。
物理的にどう考えても無理。
かすかな希望を抱きつつ、たしか、トリプルギャクランクに、
ミドルギャにローギャを取り付けるタイプのものがあったよな、と思い当たる。
そこで、調べる、調べる。
調べていくと、FC-7703という旧型のデュラエースが53X39X30という組み合わせで、
このミドルギャにローギャを取り付けるタイプでした。
ダメ元で、このクランクのスペアパーツを探しましたが、
時既に遅し、39Tと30Tのギャ板はすでに販売終了していました。
シマノさんの最近のトリプルギャクランクをみると、ローギヤはどれもクランクの取り付けるタイプ。
やっぱり無理か、と思いつつ、あきらめきれずに、シマノのクランクをしらべていくと、
なぁんと、あった。
FC-4603 旧ティアグラのトリプルくらんが同じ構造だった。
そして、そこには、39Tと30Tのギャ板がわずかだが残っていた。
24Tではないが、30Tなら今の39Tに比べて大分軽くなる。
これでギャ板は、なんとかなったのですが、お次はフロントディレラー。
ついているシフトレバーはグリップシフトタイプ。
使うフロントギャはロードタイプ。
フロントチェーンホィールとレバーとの互換性の問題がでてくる。
そこで、また、さらに調べる、調べる。
すると、シマノ ターニーというシリーズに、グリップシフトと48X38X28Tのクランクという組み合わせがあることを発見。
この変速機なら、使えるかもしれない。
そこで、PCD130のアウターギャの48Tをさがして、48X39X30の組み合わせをなんとかできた。
さて、部品の調達はなんとかできたのですが、
これが、はたして使えるかどうかは、やってみなければ分からない。
とりあえず、あきらめないで、ここまですすめました。
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