職人マツナガ通信

2月1日

細切れになったラグ部材をつぎに、
接合部が設計寸法とピッタリと合うように、
丸い刃物でアール取りをしていきます。
例えばヘッドアングルが72℃でしたら、
ヘッドチューブと同じ直径の刃物でざぐっていきます。
あるお客さんにオーダーフレームのことを聞かれて、
納期が4ヶ月くらい(もっとじゃねーかーという声がきこえます・・・・)と答えた
ら、
なんでそんなにかかるんですかとまた聞かれました。
そうですね、普通はそう思いますよね。
実際に作業するのは一週間あれば十分できるのですが、
丸一日これだけに取りかかっていることができないんですね。
フレームだけを作り続けて、
月4本つくれたとしても、
これだけではお店は成り立たないんですね。
じゃあ、なんでやっているのと、聞かれたら、
製作することは、ボクが自転車屋をやっていこうときめた、
一番の理由だったから、でしょうか。
ボク自身が自転車屋をやっていく上で製作シゴトは切り離せないものなんですね。
だから、採算があわなくてもこれはやめる訳にはいかないんです。
あとは、つくることにより、とにかく勉強になるということです。
できたものを、あーだ、こーだ、というのは簡単ですが、
作れる立場からモノをみれると、違ったもののみかたができてきます。
そしてものつくりには終わりがないですから、
一生勉強しつづけられる。
生涯現役という、ボクの理想をかなえられる手段なんですね。

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