職人マツナガ通信

6月9日

穴開け。
専用設計以外の電動メカの取り付けは、
プロジェクトMの加工が大いに参考になります。
シマノとカンパの大きな違いは、
レバーや変速機、バッテリーケース、各メカからのびてくるコードをどこでまとめるかです。
シマノは、小さいコネクトをつくって、
フレームチューブの中でまとめるようにしてあります。
カンパは、バッテリーケースにまとまっています。
最初はシマノと同じでいいじゃん、
と高をくくっていましたが、
これだと、余ったケーブルが外へでてしまうことに、
ハタと気づきました。
どうするか、
ツールボトルに穴をあけてそこに束ねるか。
と、はじめてやる作業は、考える時間が作業時間と同じか、それより長いです。

この考える時間の事を考えると思い出す事があります。
ボクがアマンダスポーツで修業時代、
師匠千葉洋三氏が、ご自身で考えてつくったオリジナルパーツを、
同業者がみて、
”これならオレにも作れる”
と漏らしたのですが。
これを聞いた千葉さんが後で、
何をいっているんだ、考え出す事が大変なんだ、と怒ってました。
作る立場の人がこういう意識ですから、
みえないものの価値というのを伝えるのは難しいですね。


まずは、レバーからくるコードは、
Wレバー台座を利用して、
ここに穴をあけます。
台座が補強板の役割をしてくれるので、
ここは安全地帯です。