職人マツナガ通信

2002年 1月6日

昨日は失礼しました。
消えたと思ったファイルは、フロッピーにではなく、家のパソコンに保存されていました。
トホホ、折角書いたものなので、おしりの方に書かせてもらいす、よかったら読んでください。
 
ボクは自転車屋を自負しているので、自転車に関する仕事は可能な限りお受けするようにしてます。
もちろんママチャリのパンク修理もやりますし、オリンピック選手の自転車もなおします。
仕事の難易度は違っても、仕事への姿勢はかわりません。
どれも相手が喜んでくれた顔を見られるのは、すごくうれしいものです。
 
ボクもこういう考えになれるには一朝一夕には、いきませんでした。
仕事ですから落ち込むことや、思い通りいかないこと、うまくいかなくて頭にくる時も間々あります。
そんな時いつも思うことは、誰かにやってくれと頼まれて自転車屋を選んだわけでなく、自ら好きで選んだ仕事なんだから、仕事はすべてやらせていただくという姿勢をもつようにしようということです。
この”やらせていただいている”という事を念頭においていくと、不思議といろんな事がスムーズにやれるようになりました。
(偉そうに書いてますがこれもヒトから教わったことなのです)
 
今日もちょっと、ボク的にうれしい話。
自転車の修理を依頼にこられたのですが、これが20年くらい前のスポーツ車なのです。
(なんとリアが5段!)
しばらく使っていなかったらしくかなりいたんでいました。
これをなんとか乗れるようにしてほしいとのこと。
この手の自転車はもちろん直せいないことはなのだけれど、時間と費用がかかってしまう。
下手すると今の使い捨ての世の中、新品を買った方がいいような値段になってしまうこともあります。
そんなことを説明していたら、
「思いでのあるものなので、捨てるには忍びないんです、なんとか再生してもらえないですかね」
ホ~、”思いでのあるもの” ”捨てるに忍びない”
なんか久しぶりに聞いた、なつかしい、いいセリフ。
それなら話は別だ、職人の意地にかけても何とか再生してあげたい、いや、再生させていただきたい。
ととりあえずお受けした。
ボクの仕事でその人の思いでをまもれるなんて、ちょっとうれしいはなしではないですか。