職人マツナガ通信

2月15日

NさんのプロジェクトM、治具にのります。
下ごしらえの終わったラグパートを、治具にのせて自転車のカタチにしていきます。
一番自転車作りをしているという、ダイナミックな作業ですね。
まずは治具の設定です。
この治具は、フレーム作りの神様といわれた、梶原氏が設計したものです。
ボクが厚木で雇われ店長としてチームリマサンズで仕事をはじめた1992年頃、
梶原氏に治具をつくって欲しいと依頼したところ、
廃業する工房から中古でこれを譲り受けました。
ボクが譲り受けてから、すでに28年、まだまだ現役バリバリです。
そういえば、今日スタッフサカマに、29歳頃何をしていたかと聞かれました。
アマンダスポーツで修行をしてほぼ10年目。
国内のおもだった選手のフレームをつくらせてもらい、ちょっと行きづまり感を感じていた頃。
1990年に日本で自転車の世界選手権が開かれて、それで日本の輪界がかわるかと思っていましたが、全く変わらず。
これは日本にいても、ダメだと思い、レースのあるヨーロッパへ行こうと決心をしていた頃ですね。
図面の数字を治具にうつしていきます。
シートアングル74度30分、ヘッドアンブル71度30分というように。
最終的に、セットが正確にできたかを確認するのは、
ホリゾンタルでのセンターセントナーのトップチューブ長さです。
ヘッドチューブ、BB、シートチューブをセットして確認です。
これが図面とあっていれば、OKです。
セットが終わったら、先ずチェーンステー材をセットします。
左右の長さの誤差を、ヤスリで削って調整します。
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