職人マツナガ通信

6月12日

昨日ここに、Iさんのバイクが金属疲労による亀裂のことを書きましたが。
現在のバイクでは、まず、見なくなりました。
アルミバイクが出始めのころ、極薄アルミチューブを使ったものには、結構でていたいようでう。
使用による、繰り返し荷重によって、一番応力の集中するチューブが輪切り状に亀裂がはいってきます。
そんな、めったにない状況を、ボク自身、貴重な体験をしています。
高校生のころ、ロードレーサーを目指して、一番乗っていたころです。
年間2万キロくらいはのっていました。
学校がおわると、速攻で家にかえり、バイクにまたがり走り出すという生活をしていました。
ある時、ヘッド小物のガタを感じて、ヘッドスパナをつかって調整をしました。
しかし、次の日も乗っているとヘッドのガタを感じます。
ん~、なんでかな、っと思いつつまたガタとり調整をします。
そんなことを、繰り返していたある日。
その日も、いつものようにトレーニングコースを走って、もうすぐ自宅というところで。
赤信号から、青信号にかわって、踏み出したとき。
バッキっという音ともに、バイクが縦に揺れはじめました。
ん、何、という感じでバイクの異常を探してみると。
なんと、ヘッドチューブよりのとダウンチューブが、見事に輪切りになっているではありませんか!
ぼく自身、そんなのをみるのははじめて、びっくり仰天です。
自宅までもうすぐだったので、そのまま気を付けて乗って帰ったと思います。
多分一年乗っているか、のっていなかという、クロモリのバイクです。
当時は金属疲労などという言葉も知りませんし。
とにかく、買ったメーカーに問い合わせて、交換をしてもらいました。
今考えると、典型的な金属疲労による破壊だったのでしょうね。
使っていたチューブが、当時はやり始めていたトリプルバッテトチューブだったので。
なにかしら、チューブに原因があったのかもしれません。
年間2万キロ近く乗っているとはいえ、体重45㎏位のボクがどんなに必死に乗っても、かかる応力なんて、たかが知れていますよね。