職人マツナガ通信

6月13日

金属疲労破壊体験、さらにもう一件。
昨日書いた金属疲労体験は、まだ高校生ということで、何も知らない頃。
バイクのヘッドの異変にも、ヘッドだけをみていたので、わからなかったのでしょう。
おそらく、完全輪切りになる前に、もうすでに、目で見て切れてきている状況は確認できたはずです。
まあ、とにかく、大事に至らずによかったです。
もこれが、高速下り坂で、バッキっといったら、っと思うと、ぞっとします。
さて、同じような体験、こちらは、金属疲労破壊を意識して確認をしたものです。
アマンダスポーツ勤務時代。
クロモリの限界値をためしてみたく。
イシワタ015という超軽量薄肉クロモリチューブをつかって、シクロクロスバイクを作りました。
肉厚は、0.6㎜-0.35-0.6㎜というダブルバテット管です。
このバイクを作った目的は、まずバイクがたわむとはどういうことをいうのか、そして、疲労破壊はどのようしておこるのか、っを確かめるためです。
出来上がったバイクを、直線でもがき始めると、ペダルを踏み下ろすタイミングとフレームがしなって戻ってくるタイミングがあわず、
ギクシャクしたペダリングになってしまいました。
これがたわむということなんですね。
さすがにこれだけ薄いクロモリパイプだと、体重50㎏位しかないかのボクでもフレームはたわみました。
次に疲労限界です。
当時はシクロクロスレースに出たり、シクロクロスツーリング(林道ツーリング)などによくつかっていました。
膝くらいまである段差なども乗って下りたり、かなり無茶な使い方をしていました。
そうしてある時、フレームを確認していると。
ヘッドチューブとダウンチューブの付け根に亀裂が入っていました。
フムフム、通常につかっていても、こういう風に壊れることがあるのだな、っということがわかりました。
通常とくに衝突やクラッシュなどしていないバイクでは。
ヘッドチューブとダウンチューブの付け根の上側に最初に亀裂がはいってくることが多いです。
使っているバイクが古くて心配というかたは、ここを確認してみてください。