職人マツナガ通信

9月1日

設計。
徳島のMさんの設計です。
徳島からわざわざ持ってきて頂いた現行のバイクの寸法と、
計測したご本人の体格とをまず検証します。
ボクのもっている数値にくらべると、サドル高が少し低く、ステム長は少し長めです。

これに、ロード歴七年、乗り方、乗る距離、使うギャ比を考慮にいれながら図面をつくっていきます。
現在のバイクのサドルをめいっぱい後ろに引いてつかっているので、
全体的にもう少しお尻を引けるように、
シートアングルを30分(0.5度)ねかせます。
トップチューブは、現行より5mm短くしたかったのですが、
フロントセンターのかねあいでどうしても物理的に無理なので、
現行と同じにして、ステムを10mm短くするのをおすすめ。
ハンドリングに関しては、現行バイクでは下りが恐いということなので、
ボトムブラケットハイト(BB下がり)を安定する数字にして、
ヘッドアングル、フロントセンター、トレール、各数字のバランスを考えて、
すこし直進安定性のよい数字にしました。
機能的には、ご要望を盛り込めたと思います。
お次はスタイリングです。
扱うのは生身のヒトなので、どんなにいい機能を詰め込んでも、
ご本人が”カッコいい~” と感じられなければ、
それを引き出すことは難しいですね。
まず、ピラーがフレームからどれくらい出せるか、、重要ですね。
ボクの経験値でいくと、ホリゾンタルフレームなら150mmでているとまずまずになります。
この数値を150mmに決定して、お次はハンドル高です。
現行のバイクの、ハンドル-サドル高落差が30mmですので、これをベースに計算をします。
8度で90mmステムを想定すると、ヘッドスペーサーを30mm入れるとほぼ現行と同じになる数値がでました。
これなら、ステム部分もろくろ首にならずに、見た目にバランスいいと思います。
頭の中にイメージができあがってきました。
お次は材料の配置ですね。
フレーム作りを始めると、生き生きしてくる自分に苦笑です。