最終的にP氏は3つの問題点を提起してきました。
第一に法律の問題。
イタリアでは外国人労働者を簡単には雇えないこと。
第二に言葉の問題。
工房ではP氏以外イタリア語しか話せないこと。
第三に工房は忙しいので仕事を教えている暇はないとのこと。
これらの問題に対して、知っている限りの英単語を並べて反撃しました。
第一に関しては、P氏側で書類さえ用意してくれれば、自分で日本のイタリア大使館へちゃんとした労働ビザを取得しにいくこと。
第二は、当然こちらへきたらイタリア語を話すつもりでいて、今すでにイタリア語の勉強をはじめているし、来たあとも、仕事が終わった後、語学学校にかようつもりであること。
第三は、日本でも仕事は教えられるものではなく、自ら学ものであり、自分も日本で10年近く職人仕事をしてきているので、特別な配慮はいらない。
ボクも必死だったのでかなりのあつくなっていたと思います。
伝えたいことはすべていえたとおもったので、これでダメならしかたがないなと考えられました。
ちょっと間をおいて、むっつりした顔で、
「Welcome、これ以上おまえを拒む理由はないよ」とP氏がポツリ。
やった!
とりあえず9月から働くということ、
契約の内容はファックスでやりとりするということ、を約束して、今回のイタリア面接の旅はおわりました。
第一関門突破ということでホッとした反面、これからやらなければならないことを思うと手放しで喜べる状況ではまだなかったです。