職人マツナガ通信

7月8日

ウレシイお便り。
めおとサイクリストのI田ご夫妻。
奥様のバイクひょんなトラブルからフロントチェーンホィール交換のはめに。
折角交換するならと、スーパーコンパクト160mm×46T×29Tを奮発していただ
きました。
早速峠に走りにいかれたお二人、奥様はいままで途中休まなければ上れなかったの
が、なんとノンストップで登り切ってしまったということです。
すごく喜んでいただけた様で、よかった、よかった、めでたし、めでたし。
どんなに排気量の大きい車でもギャを間違えるとエンストしたりしますね。
ヒトも同じで無理して大きいギャが踏んでエンスト起こすより、自分の出馬力あった
ギャを選ぶのが得策とおもいます。
男子はつい、小さいギャはオンナ子供がつけるものと、と見てしまいがちですが、
重いギャをエッチラオチッラ踏んでいるライダーの横をクルクル回して登っていくの
もおつなものです。
I田ご主人様、お気をつけ下さい、気がつくと峠の頂上で奥様がまっていたり・・・
・・・。
ボクもすでに、167.5mm×46×29を用意しているのですがいつになったらく
みつけられるやら。

だいぶ前に、50才を記念して、ご自身へのご褒美としてアニバーサリー号製作の
オーダーを頂いたことを書きました。
オーナーのH本さんが今日ご来店して製作コンセプトを相談しました。
最初は、すべて任せるので、ドーンというのをつくってくれ、といわれていました。
わかりました、ドーンというのをつくりましょうと、タンカを切ってみたものの未
だ、製作コンセプトがまとまらずの状態でした。
御注文頂いてからずっと考えているのですが、奇をてらった自転車をつくるというの
は相当に難しいです。
現在の自転車の原型ができてほぼ百年、フレームの形状にしてもほぼやりつくされて
いるし、
いろいろ考えていくと、昔のコンチネンタルカットラグ風にしようとか懐古主義に
なってしまい、それも姑息だなと自己嫌悪。
H本さんもどんなバイクがいいのかずっと考えてくれていたようで、
出た結果はすごくスタンダードなものでいいのではないかということになったそうで
す。
H本さん、そのサイクリング歴はすごく自転車もいろいろ乗り継いでおられるのです
が、
現在使用のボクのつくったバイクが結局一番いいということに思いが寄り、
そのバイクはものすごくスタンダードフォルムのカーボン&クロモリバイクなので
す。
お話し合いの結果、現在使用している物をベースに進化させようということに収まり
ました。
何となくイメージができてきました。
ご本人のアニバーサリーは来年なのでそれまでには間に合えばいいとのこと。
いいものつくりましょう。

以前スーパジャンボスプロケットをとりつけてお礼にスズランをいただいたK西女史
からもバイクのオーダーを頂きました。
小柄な女史にあったバイクをどうつくるか、きっとボクの製作履歴ではいままでで一
番小柄ではないでしょうか。
こちらも設計にはちょっと格闘が必要ですね。
いいものつくりましょう。