職人マツナガ通信

6月1日

今年も早いもので、折り返しの時期になりました。
ボクの座右の銘、「商いは飽きない」 をいつもココロにとめています。
ボクはもうこの業界に、四十年近くいますが、飽きるどころか、
毎日、毎日、いろいろなお仕事が飛び込みます。
メリダスクルトゥーラ4000、カーボンバイクを駆るTさんが、落車でお持ち込み。
ご本人はたいしたスピードではなかったので、と仰っていましたが。
バイクを見ると、なんとトップチューブ下、ヘッドよりがバックリ割れている。
落車時のお話しをきくと、スピードは出していなかったけれど、
どういうふに転んだか記憶が定かでないということ。
気がつくと,前輪はパンク、後輪がフレームからずれていたとのこと。
以前に書きましたが、カーボンの破壊限界値は鉄よりも高いので、
これだけ壊れるのは、相当な力が働いたと思います。
ご本人からもご質問を頂いたのですが、
「なぜフォークは壊れずに、トップチューブの下がこわれたのでしょう」 っと。
そうなんですね、フレームというのは、一番弱いところから壊れるんですよね。
おそらく、このフレームは、フォークの強度、ダウンチューブの強度が、
今回壊れたところより高い設計だったのだと思います。
なので、フォークが弱ければ、おそらくフォークが壊れて、
トップチューブは無事だったと思います。
普通なら、もうフレームはおしゃかですが、
かわいそうなので、何とかしてあげたく、修理することに。
カーボンシートを積層して補強接着をやってみます。
この手の作業は、当店でお買い上げ頂いたバイクの補償としてのみ対応しています。
Tさん、しばらくお待ち下さい。
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