職人マツナガ通信

8月1日

手作りホィール。
手作りハンバーグ、手作りカレー、手作りクッキーなどの言い方をならうと、
手作りホィールとでもいいましょうか。
ハブ、スポーク、リムとバラバラの状態からホィールを組み立てます。
完組ホィールと呼ばれている、すでにカタチになって販売されているホィールの対局に位置するものです。
歴史的にいえばこちらの方がずっと古いというか、これしかなかったのですが、昨今は完組ホィールが主流で、
最近スポーツバイクを始められた方には知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ハブ、スポーク、リム、とオーナーにあわせた部品を選ぶことができます、もっとも最近はめっきり種類がへりましたが。
さらに、スポークの組み方(交差の仕方)、スポークの張力までオーナーにあわせて作業が案配できます。
作り手の経験と技がいかせる自転車やさん作業ですね。
セミオーダーメードホィールという呼称がいいかもしれませんね。

今回はあえて完組をやめてご注文をいただいたご近所のMさんのチューブラーホィール組です。
Mさんの体型、用途にあわせたリム、スポークお選びしました。
スポーク長は、後輪のスプロケット側は違ってくるので2種類用意します。
スポーク長もリムやハブ、組み方により長さがちがってきます、適正な長さを選べるのもショップのノウハウとなってきます。
組み上げる作業も重要ですが、この前段階も非常に重要です、スポーク長が2mm違っても組めない時もあります。
まずは、ハブにスポークを通します。これも組み方により最初の通し方が違います。
ここで間違えると、ゴール寸前でふりだしに戻れとなり、
折角組んだものをバラバラにもどしてやり直してなことになります。
スポークが通し終わったら、リムにニップルでスポークを仮とめしていきます。
ハブに書いてあるメーカーマーク、リムに書いてあるメーカーマークの位置をあわせて最初の位置を確認して組み始めます。
ここでも最初の通し方を間違えると、ふりだしに戻れとなります。
スポークを交差させて組み上げるときは、SBTMではヨーロッパ組とかイタリア組とか呼ばれている通し方をしています。
ですので、前輪には方向性がありフレームにはめるときには前後ろをあわせなければなりません。
片側が仮組できたら裏返して半面を仮組みします。
こうしてホィールのカタチになったら、振れ取り台にのせて、バランス、張力をとっていきます。

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